不易流行の心で、とことん酒質にこだわり続けたい。


名倉山酒造四代目 松本健男

名倉山は大正7年、今で言うところの酒の鑑定官のような仕事をしていた初代・松本善六によって創業。以来、とことん酒質にこだわり、南部杜氏の流れを組み、革新的な酒造りに取り組んでいます。

昭和48年、まだ全国的には甘口の酒が全盛で、ここ会津地方の蔵元でも鑑評会への出品をしていないときに「吟醸造りで一般の消費者に飲んでもらえる純米酒を造りたい」と考え、吟醸・純米酒造りに着手したのも、その表れのひとつです。

松尾芭蕉が提唱した俳諧哲学のひとつですが「不易流行」という言葉があります。永遠の本質は、新しさを求めて常に変化する流行の中にこそあるという考えですが、私ども名倉山も先代達が守り、受け継いできた真摯なまでの伝統的な酒造りを基本に時代が求める新しい味わいを柔軟で豊かな発想で日々追求しております。

ぜひ一度、とことん酒質にこだわった蔵人の一献をお試しください。

名倉山のこだわりの酒造り

精米
酒造りは精米から始まります。名倉山では吟醸酒は山田錦を35%~45%、純米酒は美山錦を50%~55%、普通酒は酒造米を65%の精米歩合で磨いています。
洗米・浸漬
精米の過程で表面に付いた糠・米くずを徹底的に除去します。洗米された米は、地下水に浸けられ、水分を吸わせます。このとき、米にどれだけ水を吸わせるかによって、できあがりの酒の味が著しく違ってくるため限定吸水を行うなど細心の注意を払う工程です。
蒸し
蒸しあがった米は「外硬内軟」といって、外側がパサパサとしていて内側が柔らかいのがよいとされています。
麹造りは、名倉山独自の温床線を持つ麹室(こうじむろ)で温度と湿度を一定に保つ工夫を施しています。酒質や酒味を決めていく重要な工程で、突破精麹(つきはぜこうじ)で上質な仕上がりを心がけています。
酒母
杜氏・蔵人言葉では「驟尢ァて」(もとだて)とも呼ばれ、酵母を増やす工程です。酵母菌の種類によって味・香りが決まり、酒の設計を行います。
仕込み
仕込みタンクに酒母、麹、蒸し米、水を加えて醪を仕込みます。段仕込みで雑菌の侵入を防ぎ、発酵を促す日本酒独特な技法です。名倉山ならではの旨味を引き出すため温度管理はとても重要で、杜氏の経験と五感をフルに使って細心・繊細な管理を行っています。
上槽(しぼり)
熟成した醪を圧搾して、酒と酒粕とに分ける作業です。
ろ過・火入れ
しぼったばかりの酒は濁っているので、冷たい場所に置いて滓(おり)を除き濾過します。その後、65度前後に加熱して殺菌。貯蔵タンクに移して寝かせます。
吟醸酒の貯蔵蔵,一般の貯蔵蔵
大吟醸・吟醸・純米酒は1年を通じ0℃~2℃を保つ厳正な温度管理で品質を保っています。
1年を通じ寒暖の差がないよう一定の温度を保つよう管理されています。
瓶詰め
パストライザーという最新の設備で酒本来の風味が逃げないように殺菌にも工夫を施し、酒質の劣化を防いだ状態で瓶詰め・出荷されます。